フロン排出抑制法｜技術情報｜株式会社明治機械製作所

フロン排出抑制法概要

法的概要

業務用冷凍空調機（第一種特定製品：エアドライヤ含む）の管理者は機器廃棄時にフロン回収業務に加え
簡易点検・定期点検が義務化され、次の事を遵守する必要があります。

①簡易点検・定期点検

➁点検・整備の記録作成・保存（記録は機器を設置してから廃棄した後も３年間保存してください。）

③機器の設置環境・使用環境の維持保全

④漏洩時の措置

⑤冷媒漏洩時の報告（漏洩量が年間1,000CO2-ton以上の場合）

⑥引取証明書(原本)の受取り
　フロン類を回収したら第一種フロン充填回収業者からフロン類を回収したことを示す
　「取引証明書(原本)」を受け取り、３年間保管してください。

⑦リサイクル業者への引き渡し時
　フロン類を回収した機器を廃棄物・リサイクル業者に機器を引き渡す際には、フロン類
　充填回収業者から発行してもらった「引取証明書」の写しを作成(義務付け)し、機器と
　一緒に渡してください。 ※フロン類の回収と機器の処分を同じ事業者に依頼する場合は除く。

⑧廃棄しようとする機器にフロンが充填されていない場合
　廃棄しようとする機器にフロン類が充填されていない場合であっても、第一種フロン類
　充填回収業者に依頼して「フロン類が充填されていない」ことを確認してもらいフロン
　類が充填されていなかったことを示す「確認証明書(原本)」を受け取り、３年間保存し
　ください。廃棄物・リサイクル業者に機器を引き渡す際には「確認証明書の写し」を作
　成し、機器と一緒に渡してください。
※機器を金属資源等として有償・無償で引き渡す場合も含みます。

点検について

簡易点検
全ての機種を対象に目視確認による概観検査（異常音・異常振動、概観の損傷、腐食・劣化、
錆、油漏れ（にじみ）、熱交換器の霜付き、等）を３ヶ月に１回以上実施。

定期点検
冷凍用圧縮機の定格出力が7.5kW以上は十分な知見を有する者（専門家）が簡易点検に加え１年に１回以上実施。

※弊社対象機種は冷凍機定格出力が7.5kW未満のため簡易点検を実施してください。

罰則

違反または虚偽があった場合は管理者へ罰則が科せされます。
また、機器を廃棄する際にフロン類を回収しない違反については行政処分のみならず、
即　刑事罰(50万円以下の罰金)の適用対象となります。　　　　　　　　　　　　

弊社適用機種

ドライヤ付きパッケージコンプレッサ

冷凍式エアドライヤ

2020年改正経緯

2015年(平成27年)4月よりフロン排出抑制法が施工されましたが、その後機器廃棄時のフロン回収率は直近でも
４割弱に低迷しています。その要因の一つにフロン未回収分(6割強)のうち半分強(3割強)は機器廃棄時にフロン
回収作業が行われていませんでした。
また地球温暖化対策計画(2016年5月閣議決定)において2020年度に廃棄時回収率50％、2030年に70％が目標値
として設定されています。
　以上のことより、機器廃棄時のフロン回収率向上のため、関係者が相互に確認・連携し機器廃棄時のフロン類
の回収が確実に行われるようにするために、フロン排出抑制法の改正が行われ2020年4月1日より施行されました。　　　　　　　　